2017/03/03

VR御三家をコンプリートしました

VR機器の御三家と言えば Oculus Rift | HTC Vive | PS VR の3つしかないような風潮ですが、実際にはGear VRとかCard Boardもそれなりに頑張っているのでVR御三家と限定してしまうのは失礼かもしれない……、が、全部体感した感想はどう考えてもVR四天王ではなくVR御三家だったので、そういう感じで本校を書いてます。
 
「個人的な感想です」とか「個人の主観です」とか、そういうのをまとめた備忘録。

PSVRも体験したので御三家をコンプ

職場にやってきたPSVRを散々体験したことで、これで晴れて「俺は全部のVR機器を比較できるようになった人だぜ」と大手を振って言える(言えない)環境が整いました。

Oculus / Vive / PSVR を比較した感想

今まで、そんなに性能の良し悪しを考えたことが無かったのですが、今回体験したPSVRが…”ちょっとアレな出来”…だったこともあって、意識する機会を得ました。
性能的には一長一短なので、「やりたいコンテンツが存在するか(作りやすいか)」「設置スペースが存在するか」「VRに本気になれるか」あたりが選択の余地になりそうな気はしています。

Oculus Riftは、Facebookに買われる前後から訴訟沙汰やら今後のロードマップに暗雲が立ち込めそうなニュースが多く、心配事も多いところですが、先行者利益的なもののおかげでPC向けコンテンツの多くが対応してくれている点が強みです。
装着感は普通ですがメガネがあると着けにくい…焦点が合わなくなる…ところが難点。画質も普通なので、満点とは言えないです。

HTC Vive は、これからガチでVRで遊ぶ(開発する)つもりなら、選択の余地無くコイツを勧められます。配信プラットフォームとしてのSteamが強く、開発機としても優秀。
装着感は悪くないのですが重たいのと着けにくさがいまいち。ただ、画面が見やすくVR酔いもViveが一番少なかったので、長時間遊びたいときはこいつが一番楽しめそう。
VR向けの設置スペースやら天井近辺に設置するセンサー類をどうできるか(あと高価格なところも)弱点なので、そういう意味でも「本気でVRするならこいつ」と言えるのではないでしょうか。


PSVRは、プロモーションや見た目からも「未来っぽいことしたいでしょ?どうなの?着けたら感動するよ?」みたいな感じをいちいち表現してくるものの、他のVR御三家と比較してぶっちゃけこいつが一番フレームレートの遅延や画質の悪さが気になりました(個人の感想です)
メガネ有りでも装着しやすく、重量もそこそこ軽めにできている機構は非常に評価できるのですが、一方でそれがレンズとの距離を詰めきれない要因になっているようで、焦点を合わせにくく、体感が悪い。PSVRで初めてVR酔いしました。

そもそものPSVRの良し悪し

PSVRに関して言えば、PS専用ソフトで遊べることを利点とするか、多くのPC版VRソフトで遊べないところを弱点とするかで、大きく評価が変わりそう。
それは「VR専用で作ったコンテンツであるか」「普通のゲームなんだけどVRモードも付いてて遊べる」のか、そういうアプローチの仕方が根本的に違うゲームを許容できるか否かという話でもあるわけで。

考え方の差は、見栄えや体感以上に「遊びやすさ(VR専用としてデザインされたものか)=フラストレーションの有無」に関わってくるので、PSVRの成功は”専用ソフト”が充実するかどうかにかかっていると思っています。

ぶっちゃけ今のところはPSVR対応ソフトで「VRで遊んだほうが強まって見える、やばい」って思えるものが無さげなのがツラい。期待してたバイオハザード7も「VRモードに無理やり対応しました!遊んでね!」って感じの出来だったので、楽しさよりフラストレーションのほうが高まる感じあります。

ソフトウェア開発者としてのVR機器

どのVR機器が良いかっていうのはともあれ、今の状況はVR対応コンテンツにとって追い風であることは間違いないんじゃないでしょうか。
「高クオリティのVR専用ソフトを作って公開するだけで、VRソフトそのものの量の少なさから注目される確率が高く、面白いVRソフトに飢えているヘッドセット保有者がみんな揃ってソフトを買ってくれる可能性がある」
こういう状況って、今だけのボーナスゲームとも言えて、市場規模的に100万本は難しいけど10万本は固い、みたいな。

そういう意味で「作る側」にとって圧倒的なチャンスのような気がしてて、すごいソフトが1本出せるだけでVRゲーム市場を一気に駆け上がれる可能性もあるのですが、そもそもの開発ノウハウ(VRで良い体験を作るノウハウ)が全体的に足りてない印象が強く、VR元年を過ぎた今でも、まだまだこれからの分野なんだなと思うのです。

というわけで、

今からVRアプリの描画・操作エンジンを作っておいて、ゲーム以外の分野でも幅広く応用が効くような開発体制なんかが用意できれば、今後、他多分野(機械・医療のシミュレーター・買い物・介護など)において優位に立てる可能性が増えるかもしれんなぁ…と思いつつ、
取り留めのないVR御三家体験をして感じたことをまとめるのでした。

おわり。

特に総括は無いです。